愛媛県今治市吉海町本庄の津倉地区で11日、5年ぶりに木造和船の櫂伝馬(かいでんま)が海を駆けた。
 津倉の櫂伝馬は南北朝時代に始まったと伝わる神事。少子高齢化のため小学生が務める踊り子が確保できず、2010年を最後に途絶えていたが、今年4月に地区に転入してきた小学4年の御堂煌太君(10)が踊り子役を買って出た。
 午前9時ごろ、16人が伝馬船に乗り込み、津倉湾を巡航。太鼓のテンポが上がると顔をゆがめて櫂を押し、見守る住民らは盛んに拍手を送った。